旅立ちの春、卒業式
極東
2018/03/27
3月17日(土)、平成29年度卒業証書授与式が執り行われました。多くのご来賓や教職員、在校生に祝福され、ロシア語科第23期生3名とロシア地域学科第21期生8名の計11名の卒業生が函館校を旅立っていきました。
今年は5年振りに通常とは異なる「赤い卒業証書」が授与されました。これはロシアの大学で特に成績優秀な者に贈られる特別の卒業証書で、今年授与された金子智昭さんは、1994年に函館校が開校して以来4人目の授与者となりました。
卒業式終了後には、学生自治会主催の卒業パーティーが催されました。
函館校の伝統儀式とも言うべきものは、教授陣による「新社会人イニシエーション」です。これからの社会人生活の厳しさを象徴するわさび入りのおにぎりを食べ、先生から手渡される癒しの水を飲み、手作りの新社会人のメダルを首にかけてもらった後、大きな本でお尻を叩かれ学校を追い出される、という手荒い儀式です。ここには、困難な状況を救ってくれるのはいつも知性である、まだまだ勉強を続けなさい、というありがたい教えがそこには込められています。
函館校は少人数の学校です。語学を学ぶのに恵まれた環境であるだけでなく、日ごろから学年を越えた交流があることです。卒業生には、2年間、あるいは4年間の学生生活を卒業後も振り返ることができるようにとの思いから、在校生と教職員全員が記した思い出や祝福のメッセージと在学中の写真を集め、在校生が一人ひとりに心を込めて手作りした卒業アルバムが贈られることです。
卒業生は、それぞれの道を歩んでいきます。ロシアの大学の分校で、ロシア人教師に囲まれながらロシアについて専門的に学ぶという特殊な環境の中で過ごした日々は、今後の人生の荒波を越える中で支えとなり、人生を豊かなものにする糧となることでしょう。