【卒展2017】情報デザインコース函館本展に行ってきました
未来
2017/02/13
2月10日から12日の3日間、はこだて未来大学4年生の卒業研究展覧会が行われました。
1日ごとに出展者が入れ替わり、それぞれの4年間の集大成をパネルや制作物として展示していました。
わたしは10日の展示会にのみ訪れたので、残念ながら全員の卒業研究の内容を聞くことができませんでしたが、どの先輩も親切にかつ熱心に研究内容を説明してくださいました。
これからその内容を少しだけご紹介します(^-^)
①音の経過を皮膚で感じるユーザインターフェース
こちらの研究はタイトルの通り、音を肌で感じるということをテーマとしたものとなっています。
展示会では研究内容をまとめたパネルと「Otrack」のプロトタイプを展示していました。
この「Otrack」とは、振動モーターを用いてユーザーに音を肌で感じるというモノです。
上の写真の黒いベルト部分を腕に巻いて使用します。実際に装着させてもらいましたが、マイクが音を拾うと、手の方から肘に向かってぞわぞわと何かが這い上がってくるような感触が!
そして、音の大小によって腕に感じる振動も変わるので、本当に音が体を這ってくるような感覚がしました。
「Otrack」の今後として、ライブ会場などでの新しい音楽の楽しみ方の提案、耳の不自由な方へ向けての使用などを考えているそうです。
研究内容が面白いだけでなく、実際に体験することもでき、とても楽しい展示でした!
②ハンズ・オン展示と資料陳列型展示の組み合わせによる鑑賞学習効果について
ハンズ・オン展示とは手に触れることができる展示、資料陳列型展示とはガラスケースの中などに展示されていて触ることができず見るだけの展示のことだそうです。この研究は、その二つの展示方法を組み合わせてみる、という内容でした。
市立函館博物館で掛け軸の展示を題材に、資料陳列型展示→ハンズ・オン展示→資料陳列型展示の順で被験者に回ってもらうという実験を行い、どのような効果があったのかをパネルにまとめていました。
最初掛け軸を見るだけだと、見に来た人は掛け軸のどこを見ればいいのか、何がすごいのかいまいちわからないまま見るだけだったのが、ハンズ・オン展示のあとになると掛け軸に対する会話や発言が増えたとのことでした。
わたしも前に博物館に行ったとき、展示物をどう見ればいいのかわからず、ただ何となく館内を一周しただけであまり博物館を楽しめなかったことがあったので、この研究のお話はとても興味深かったです。
この研究で、実際に博物館にハンズ・オン展示用のレプリカの掛け軸を置いていたそうなのですが、説明役がいなくてもわかるように、インフォグラフィックスで順路やハンズ・オン展示についての説明を制作したそうです。
③光の点滅と動きによる印象評価と光るスケートボードの提案
この研究は光によって運動へのやる気や運動の楽しみを高めることを目的としたものです。
まず、光り方に対する印象実験として、どの光り方に対してどのような印象を持つのかを実験したそうです。水平と垂直に動く光を見て、どう動いたら美しいと感じるか、危険であると感じるかなどを被験者に答えてもらい、光り方と印象の関係を明らかにしました。
そこでわかった光り方をもとに、光るスケートボードを制作したそうです。
最初、誰も乗っていない静止した状態のときは近づきたいと感じる光り方、速度を出し過ぎると危険を感じる光り方など、スケートボードの移動速度によってスケートボードの裏が光るようになっています。
光り方と一緒に色も変化するようになっているので、見ているだけでも楽しいスケートボードになっていました。スケートボードのパフォーマンスなどにも使えるのではないでしょうか。
今後はさらに細かい光と印象の関係を分析する必要があるそうです。
わたしのどんな質問にも丁寧に答えてくださり、パネルだけではわからなかった研究内容についてもわかりやすく説明してくださった未来大4年生の先輩方ありがとうございました!
2月19日と20日には東京のユビキタス協創広場CANVASでも展示会を行う予定ですので、近くにお住まいの方はぜひ足を運んでみてください。