水族館でイルカの輪くぐりショーを楽しんだことはあるだろうか。パヴロフやスキナー等の研究者で有名な、学習心理学の条件づけ理論に基づけば、イルカの輪くぐりはオペラント条件づけによるものであり、イルカ以外の生物でも類似の成果が期待できる。そこで、イルカよりはるかに小さいが家庭でも飼いやすく馴染み深いメダカを用いて、輪くぐり訓練実験を行い、メダカにも輪くぐり学習が可能か検証を行った。また、色の異なる輪を用いて、メダカの色認識が学習速度に影響するか確認することも試みた。その結果、22分程度で輪くぐり訓練を終了する個体などが確認された(実験所要時間は約1時間20分)。個体差、飼育環境、実験者自身の経験不足などにより、条件づけが成立しなかったり、輪くぐり訓練開始前に死亡したりする事例も多く生じた。輪くぐり訓練用メダカの飼育や管理方法についても問題点や課題が散見され、多くの学びを得た。
チーム紹介
めだか教育委員会函館支部
【北海道教育大学函館校】
山本 菜摘/十倉 昂輝/門田 真宗/菊地 なな子